WIN-WIN

先月末に舞い込んできた、不思議な依頼。

H市に3年前に自宅を立てたUさんというお客さん。

ひょんなことから、K市の土地と家屋を相続することに。

いまさら、交通の便の悪いところに引越しもないものということで

K市の不動産屋を紹介して欲しいとのこと。

ただこの方には、ちょっと奥様には言えない秘密が。

そう、ちょっとだけ借金がある。

なので奥さんにばれないように売れた時に、その分を別途手元に欲しいという条件付き。

そこでうちにたまに顔を見せる、住宅販売の営業を紹介。

もちろん自分でも宅建はもっている。

ただこの営業マンにも、ちょっと奥さんには言えない秘密が。

そう、ちょっとだけ借金がある。

売った手数料で、なんとかきれいにしてしまいたいらしい。

二人とも、ヒソヒソと私に電話で話す。

面倒なので、うちの事務所で二人を引き合わせました。

事務所の奥で、二人でヒソヒソ、ヒソヒソ。

110坪の土地に、鉄筋2階建て築30年の家屋がついています。

当方に来るときには、この営業マンお客さんを付けてるみたいで満面の笑顔。

売り方も半年は覚悟していたようなので、話を聞くなりニコニコ顔。

はいはい、勝手にやってくださいな。

うまくいくと、いいけど。


こんなこと読んで、男はまったく奥さんに内緒でこんなことと、お思いでしょうが。

このお二人の借金の理由は、両方とも奥さんの病気のために使ったもの。

それを最後まで話すことなく、秘め事として終わらせようとしてる二人は、

褒めてあげてもいいんじゃないかな。

まー他言できないので、褒められることなど一生ないのですけどね。