守ること



大切なものを守ること。

法であるとか、正義がどうだとかということではなく。

全人生をかけて、戦いを挑めるかということ。

ここに登場する親たちは、それぞれが少なからず罪を犯す。

それは、守らなければいけないものがあるから。

残酷さから言えば、現在起きている少年犯罪のほうが

小説よりももっと残酷。


それにしてもこの作者

いじめられっ子というか、パシリにされている人物の感情

だとか、心理状態を描くのが本当に上手。

窮鼠となったとき、猫をまともに噛むことが出来ないとき

弱い人間は、どのような行動を起こし。

そして、行動の後にどうやって自分を納得させるのか。

興味深い。


主人公に、本懐を遂げさせてあげたかった。

というのが、正直な感想。