たけしのTVタックルにて

月曜日には、必ずみてる番組のひとつなのですが。

その中で、大竹まことが政府の長期的な政策について話していたのだけど。

あれれ、少子化の問題点をフランスと比較してはなしてるのだけど。

どっかで、きいたような、みたような。


【正論】政治評論家・屋山太郎 子育ての楽しさ湧く制度作れ
2009.4.17 04:21

 麻生政権が財政出動の真水(実際の財政支出)で15・4兆円という史上最大の景気対策を打ち出した。事業費全体では56・8兆円になるという。効果の定かでない景気刺激策をかき集めて、かくも巨大な財政赤字を積み重ねるというのは一種のバクチのようなものだ。GDP(国内総生産)比で150%を突破した長期債務残高には恐怖心さえ感じる。だから何もするなということではない。

 かくも借金が累積したのは、過去の景気刺激策の効果が低かったことを証明している。日本の景気刺激策といえば、官僚が各省、各局から対策を積み上げてきてホチキスでとめるやり方だ。国策を見据えて不要な役所をとり潰(つぶ)す、新しい制度を導入するといった国策遂行のための政治判断が欠けているのだ。

 日本の国策のうち最重要なものの一つは少子化対策だろう。日本の出生率は2007年には1・34だった。しかし、人口を維持するには2・07が必要で、このままいけば日本は2030年には65歳以上の人口が31・8%になると予想されている(国連世界人口予測2006年版)。先進国はいずれも少子化に悩んでいるが、これを克服するに至ったのがフランスだ。フランスの出生率は1994年には1・65まで落ちたが、2008年には2・02まで回復した。このため、2030年になっても65歳以上人口は23・2%にとどまるという。

 ≪「今年限り」では効果薄い≫

 今回の景気対策で与党は3〜5歳の子どもに今年に限って年額3万6000円の特別手当を出すことにした。ちなみに民主党は1人月額2万6000円を義務教育の終わるまで支給することをマニフェストにうたっている。自民党の「今年限り」ではとても少子化対策とはいえない。民主党の2万6000円でも、子どもが増えるという効果は出ないだろう。

 フランスで子育てをしている親の意見に共通するのは(1)赤ん坊を預ける施設が完備している(2)保育にかかる費用が思い切って軽減される制度がある−である。

 フランスでは0歳から3歳までの子どもを預かるクレシュ(保育園)がある。クレシュの料金は両親の収入に比例して徴収されるが、それでも収入の10%が上限である。満3歳になるとエコル(小学校)に付属した幼稚園に入る。この幼稚園は法律によって入園希望の子どもを断ることができない。しかも小学校を卒業するまで9年間、全くお金がかからない。このほかに保育ママの制度があって、このママさんに預ける場合も国の補助が出る。

 日本の保育園は午後1時終了のところもあり、母親が職場に復帰することができない。クレシュは4時半以降7時までは有料になるが、母親の職場復帰を容易にしている。3歳になってエコルに行くようになると保育費が無料になるから、子ども好きの親たちは3歳違いで次の子どもを産む。その子が3歳になると3番目の子を産む家庭も多い。ドイツも4歳から無料にするシステムだが、意図したように増えないのは4年置くと次の子を産むのが面倒になるからではないかといわれている。

 労働環境も日本とは大違いだ。週35時間体制だから毎週、土曜、日曜と水曜日は休みだ。勤務は9時〜5時体制が確立しており、両親のどちらかがクレシュに子どもを預けたり、引き取りに行くことができる。

 ≪麻生首相の姿勢が問題だ≫

 自民、民主両党とも家庭に援助金さえ配れば、少子化にストップがかけられると思ってはならない。現に親が側にいて子どもを育てている状況なら、子育て支援金は助かるだろう。しかし2万6000円もらえるなら結婚して子どもをつくろうということにはならない。(1)子育ての施設が完備し(2)親の負担を軽減する制度があり(3)労働環境も整って、初めて子育ての楽しさが湧(わ)いてくるというものだ。

 クレシュに通わせる親の負担を軽減したり、保育ママに預ける際の補助などを司(つかさど)る「全国家族手当金庫(CAF)」の予算は2005年で665億ユーロ(約8兆6000億円)だという。日本の人口規模なら約19兆円ということになる。フランスは1947年から少子化対策を始めたが、諸制度が完備したのは90年代に出生率がドンと落ちた以降のことである。

 フランスの轍(てつ)を思いながら制度設計をすれば、さらに効率化が図れるかもしれない。私は40年前に幼稚園と保育園の一元化の記事を書いた記憶がある。しかし、幼保一元化は役所のナワ張り争いでいまだに実現せず、認可保育所待ちが85万人もいるという。

 首相は構造改革を“官僚バッシング”ととらえ、官僚擁護の旗を立てているが、その認識では日本は立ち直らない。

 官僚機構の無駄は膨大なものである。首相は11年度から増税する意志を示しているが、統治機構、行政機構の一新なくして、増税などは許されないと知るべきだ。(ややま たろう)

内容も、批判する観点も一緒だったけど。

私としても、この意見は支持するからいいのだけど。

大竹さん、ちょっとタイムリーであからさまだったような。

けど、いいと思います。