法事の時だったろうか。
車で暇しないように用意してあった
クレヨン。
二人で十二支を復唱して、10分で完璧な記憶に。
もうどんな動物でも描けるよと孫が言う。
それではと、難題を。
「じゃあ、悲しい象を描いて」と私。
クレヨンを見つめて、素直に考える孫。
最初は、黄色で描こうとしていたが
「あっ、ちがう」
と、違う色を物色する。
次に持ったのは、青。
恐れ入った。
そのまま、青い象は完成した。
わかるかな。
知らないはずの方程式を解いてしまったのと
同じくらいの驚きが。
私が理解したのは、中学生のころ。
人格が形成される前の才能?に
心震えた。