神様/天国


上記に書いたようなことを相方に話しましたら、こんなんあるよと教えてくれました。


 既にご存知かもしれませんが
先月の8月23日に我が家の14歳になる老犬「アビー」が
この世を去りました。
その翌日
私の4歳の娘「メレディス」は泣き続け
アビーが去った事の悲しみを語り続けました。
メレディスは私にこう言いました。
「アビーが天国に着いた時
 神様がちゃんとアビーに気づいてくれるよう
 神様にお手紙を書けないかしら?」

そこで私は彼女の言う事を書き留めたのです。

 神様へ
 私たちの犬アビーを特別大事にしてあげてもらえませんか?
 アビーは昨日死んでしまい今は天国にいるはずです。
 とっても寂しいです。
 病気の犬でしたが
 あなたが私たちにアビーを授けてくれた事を
 とても幸せに思っています。
 あなたがアビーと遊んでくれたら嬉しいです。
 アビーは病気にかかる前は
 ボール遊びや泳ぐ事が大好きな子でした。
 あなたが天国で私たちの特別な犬を見つけてくれるように
 お写真を何枚か送ります。
 けどね。
 わたしは今ほんとうにアビーが恋しいです。


あなたを愛しています
 メレディス・クレア

  追伸:メレディスが言った事をママが書きました。

私たちはアビーの写真を2枚封筒に入れ
宛先には
「神様/天国」と書きました。
そしてどの道送り返されて来るであろう自宅住所を書きました。
メレディスは表に何枚も切手を貼りました。
(彼女いわく
 天国まで手紙を届けるには
 いっぱい貼らなければいけないのだそうです)
そしてその日の午後に郵便局でその手紙を投函したのでした。

数日後メレディスは
その手紙が神様に届いたのかどうかを私に尋ねました。
私はきっと届いたわよと答えました。
そして勤労感謝の日である昨日の事です。
私と夫は子供たちを連れて
オースチンの自然史博物館に出かけました。
私たちが帰宅すると
ポーチの前に金紙で覆われた小包みが一つ置かれていたのです。
不審に思い私はそれをよく見てみました。
その包みには金色のお星様のカードが添えられ
見覚えのない文字で
「メレディスへ」
と書かれていました。

メレディスはそれを開けてみました。
中にはミスター・ロジャースの本
『ペットが死んだ時』が入っていました。
本の表紙を開くとその裏には
私たちが書いた手紙がテープで貼られており
その手紙は既に開封されていました。
(封筒には
 「宛先不明のため差出人に返送」
 のスタンプが押されていました。)
その隣のページには
「メレディスへ」という言葉の下に
アビーの写真が1枚
テープで貼られていました。
裏表紙をめくってみると
そこにはもう1枚のアビーの写真が貼られており
挟まれていたピンク色の紙には手書きの文字で
こう書かれていたのです。

 メレディスへ

 アビーが無事元気に天国に着いたと聞いたら
 あなたはとっても喜んでくれますよね?
 送ってもらったお写真のおかげで助かりましたとも。
 私はすぐにどれがアビーがわかりましたよ。

 メレディス。
 あなたは知っていると思いますが
 アビーはもう病気なんかじゃありません。
 あなたの心の中にアビーがいるように
 アビーの心は今私の中にいます。
 そして元気に走り回って遊んでいます。
 アビーはあなたの犬でいられた事を
 とっても喜んでいますよ。
 天国では体などいらないので
 あなたからの素敵なお手紙を取っておくポケットが
 私にはありません。
 だからお手紙とお写真はお返しします。
 送った本と一緒にとっておいて
 これからもいっぱいアビーの事を想い出してあげて下さい。

 私に仕える天使が用意してくれた本です。
 きっとあなたの役に立つ事でしょう。

 素敵なお手紙をありがとう。
 送ってくれたママにはちゃんとお礼を言ってあげて下さいね。
 とっても素敵なママでしょう?
 だって私があなたのために
 特別に選んだママなのですから。

 毎日あなたを祝福します。
 あなたへのいっぱいの愛を決して忘れません。
 私が天国にいようがどこにいようが
 そこには愛があるのですよ。

 あなたを愛しています
 神様より

  追伸:神様が言った事を天使が書きました。

親として
愛犬家として
私はこれほどの優しさに触れた事がありません。
どなたが送って下さった手紙なのか
私には見当もつきません。
ひょっとしたら郵便局で働く返送係さんの
ご厚意によるはからいだったのでしょうか。
この愛情あふれる素晴らしい行為を
私は皆さんと分かち合いたいと思ったのです。

 友であるあなたへ

 私と同じぐらい
 喜びにあふれてくれていたら嬉しいです。

米ニュースサイトのニュースバインで紹介されたもの。

ニュースバインの記事の最後は「誰が答えたかは分かっていません。
でも、米国郵便公社の配達できない手紙を扱う部署には、美しい魂があります」と結ばれています。

齋藤次郎さん、こんなふうに称えられる会社にできる?

もしもこんなことが日本で起きたとき、記者が取材に来てコメントもとめられたら、何て言うか今からコメント考えておいたほうがいいんじゃないの。
少しは、好感度あがるかもですよ。