標本的なものに弱い男

少なからず男は、生活感がある部屋とは別に何かを欲している。

それをもっている人をとてもうらやましく思い。

その乱雑さの中に見えるセンスに嫉妬する。


少数の趣味の物。

それをメンテナンスする特殊工具。

整頓された、部品。

マニュアル本とパーツリスト。

その歴史を語る洋書が壁一面に並んでいる。

たまには、そこで明け方まで作業。

友人と話をしては、酒をのみタバコを吸う。


壁に貼られた、ポスターや証明書。

グリスの匂いと油がにじんだウエス。


時に時計だったり

時にカメラだったり

時に車だったり


お金にならないというより、ただひたすらお金を垂れ流す

そのMONOに、心を奪われる。


男ってバカで、かわいい。




歯医者でカーマガジンよんでたら、ガレージ特集というのをやっていて。

あー、ガレージ 



ほしいー。


大丈夫。

ガレージに入れる、2台の車と1台のバイク選ぶのにかかる日数は、

私の残りの人生でも充分たりないから。


なんか標本とずれてしまいましたが。


   デザイン 川崎和夫