リボルビィングって

大手消費者金融は、殆どがカード式のリボ払いを採用しています。
多重債務に陥る第一歩は、ここから始まるといってもいいと考えます。
ある使い道が発生してしまって、50万円の借り入れをして、限度額50万円のカード
を発行してもらったとします。このカード、月額30000円ぐらい支払するとまた20000円ほど借りることができてしまうのです。年収が400万円ぐらいの収入ですと、大体月のおこづかいは、50000円ぐらいでしょうか。配偶者に内緒にしていると、いつまでたっても
借金を終わらすことは、できませんよね。
かつかつのお小遣いで生活しているのですから、月に30000円支払うのは本当に大変です。給料日前になると、また20000円借りてしまうのです。
普通の会社員ですと、他社の借り入れがなかったら間違いなく初回から50万円借りることができます。半年間この行為を繰り返すと、その会社から増額を案内されます。
かつかつで、半年間我慢していたのだからといって少し多めに借りて、ちょっと優雅な気分に浸ります。全てがここから始まるのです。
10年ぐらい前ご相談のお客様にこのような方がいました。
民営化された会社に勤めていたのですが、民営化されると同期がばらばらになって
さびしいから、最後に同期会をしようということになったそうです。
その方はお酒は全く飲めませんでしたから(これが不運でした)、幹事をおおせつかって段取りしました。
人数は20人。赤羽の割烹で一次会。会費は、4000円だったそうです。
その後全員で2次会へ。今もあるのかどうかわかりませんが、キャバレーへ
行ったそうです。5人がけだったので、席はばらばらに散らばってしまい場所柄
店内は薄暗く何処に誰が座っているのやらという状態だったらしいです。
そこで問題が起きました。幹事さんは、そういう場所に行ったことがなかったので
女の子と会話するのに一生懸命になりすぎ、同期が端の席でヤクザっぽい方に
絡まれていることなど全く気づきませんでした。
喧嘩にはならなかったものの、同期の皆さんやる気満々でヤクザっぽい方たちに
立ち向かっていたったそうです。
そう、行かなかったのは幹事さんだけでした。
他の皆さんは、飲みなおそう、やっぱり同期はいいな、離れてもたまに会おうな。
幹事さんは全く知らないうちに、皆さん支払もせず2次会へ行ってしまいました。
当時はまだ携帯を持ってなく連絡もとれず、キャバレーの支配人に名刺と身分証を
渡し明日必ず支払に来ますとぺこぺこ頭を下げてきたそうです。
請求額は150000円。みんなで割ればたいしたことない、想定内の金額なのですが
何せ配属が変わる前日の出来事。
結局立て替えて払おうとします。
しかし、妻には言えず。妻は、都内に一戸建てを買う夢のために一生懸命貯蓄に
励んでいるのです。本人もそのつもりで、タバコも酒もせず。
月のお小遣いは20000円。
そこで、借りてしまいました。150000円。しかし渡されたカードは、限度額50万円。
後は、話さなくてもお気づきですね。
業社が貸す150000円は、KORさんの言うとおり信頼関係を築くことができますが、
残りの350000円は、悪意そのものです。
結局その方は負債額1500万円まで膨れ上がり、退職金の半分がなくなり家族を
失いました。
その方が、本当に使ったのは最初のキャバレーに支払った150000円だけだったと笑いながらいっていました。
本当に家族思いのまじめな方でした。
その方の生活内容をしっかり聞いてから融資していたら。
資本力をバックに悪魔のささやきするのは、ほんとに罪深い。