80’s ホテル編

人生初のバイトの日。

事務の叔母さんに言われたとおり、黒っぽいスラックスに無地の白い

ワイシャツを着てN.Gホテルへ。

なんともダッサイ格好でして。

五階の宴会場に行くと私のような格好の若者たちが20人ぐらい。

ただ、私よりは5,6才年は上の方たちばかり。

しかも、髪型はみんな七三のビッタわけ。

ソシアルダンスクラブかな、みたいなね。

この段階で、私の帰りたいオーラはピークに。

それを見ていたのか、一人のビッタ分が声をかけてくれた。

才田さんという人だった。

私がこの後行くホテルの従業員で、数年に一度このような研修に参加

させられるという。

才田さんは、毎日二時間で七日間と言っていたが

私はバイトだから、今日だけでしょと聞くと。

君も一週間のはずだよと。

あらら、そしたら2X7=14時間分のバイト料でないじゃない。

などと考えていたのでしたが、後々この研修が私のバイト生活に大きな

影響を与えるなんてことは、想像もつかなかったのでした。