憂国の情なんだ

どんな夢みますか?

そんな質問を中一になって初めて来た国語の先生に質問された。

なんという名前の教師だったかもう思い出せないほど昔のことだけど。





私の行っていた中学は、とっても田舎で

こんなとこに来る先生なんて変なヤツばかりと地元の大人がいうぐらいでして。

やっぱり不思議な教師が多かったというか

学生運動の残党のような方たちが、確かに多かったように思えた。

国語の教師はそんな中の一人なのだけど

ただ、自分の夢の自慢をしたがっていたような。

私は、いつも見る夢が決まっていて

三島由紀夫っ知ってますか?」

1970年といえば、数年前だったのでみんなそりゃあ馬鹿でも覚えていましたとも。

「その三島由紀夫が、自分の首を小脇に抱えて直立不動で立っている夢なんです」

というものですから。

別にどういう感動もなくただ、ちょっとカッコいいかもと。

何がって、そんな夢を見たということが。

ただ私なんかより頭のよかった松舘くんは

介錯したのは、誰ですか?」なんて12のガキが聞くもんですから

それから彼は一目置かれていたわけです。

ただその先生も名前はいえなかったように記憶していますが。



それから後に(5-6年経過)パクッてしまっていたわけです。

夢判断なんていうのがはやった時期に、そんな話題になると必ず

「僕は三島の夢を見る」と言っては、みんなに引かれていたような。


そして先週。

石原慎太郎が都知事辞任ということを題材に書かれていた上杉隆の「憂国の情」。

当時の三島の心情とダブらせて書いているのでしょうけど。

その中で「川端さんは三島の首を見てしまったから」と石原が言ったと。

書いている。

えっ。

ほんと。

40年間、介錯人も調べなかったけど

本日、死亡確認した人の名前が分かった。

川端康成

石原も駆けつけたけど、警察に要請されたけど

川端さんが入っているのならばと、断ったと。

そうだったんだー。